論文作法
ウンベルト・エーコ
「学術論文の技法(第2版)」斉藤孝著 日本エディタースクール出版部刊なのだが、これをオンライン情報の学術利用の一般化にあわせ全面改訂したものがでているようです。
出版社のサイトには、その新訂版 (2005)斉藤孝+西岡達裕著の目次がでている・・。
それを見て初めて、この斉藤孝さんは1928年生まれで、あの斎藤孝さん(HP) とは別人であること気がついた^_^;(amazon検索では区別なし) 教育学でなく社会学でした。
論文に大問題はふさわしくない、狭いテーマを、という話。
「範囲を狭めるほど、仕事は良くなり、基盤がしっかりする。モノグラフ的論文のほうが、パノラマ的論文より好ましい」と。
また、テーマの条件は、自分のエネルギーを注ぐことのできるテーマ!!
研究論文ではないもの:
一冊の書物や、一偏の論文を要約したもの
他人の説を無批判に繰り返したもの
引用を並べただけのもの
他人の業績を無断で使ったもの(=剽窃)
論文(50枚から100枚)には「序論」「本論」「結論」がある
最も書きにくい「序論」は後に書いてもよい
序論:自分のテーマへの誘導
本論:(章わけ・見出しつけ)
結論 :
文献目録を作ることから仕事を始めてもよい
材料による限定も可能(テーマの修正)
博学(ものしり)と研究(疑問を調べる)は別
八岐大蛇のような論文より、8つの小論文を書く:引用をしたい場合には、論拠となる一点だけ引用、結論に関係ない部分は削除する
(自分の説のエッセンスだけ書く)
言葉の意味を正確に
主語と述語の関係を正確に
なるべく修飾語や比喩を使わない
短い文章を書く、重複を避ける
隠語・俗語・流行語を避ける
説明のための注(本筋が進まなくなる時に活用)
引用の出所の注(自分が某氏の研究成果に負っていることを明示、孫引きは避ける)
注は論術の基礎としての学問的手続きを明記するために要求されるものであるから、常識やその分野で自明とされている知識については注記する必要はない
『論文作法 調査・研究・執筆の技術と手順』
ウンベルト・エーコ著 谷口勇訳 而立書房 1991年1月 刊内容紹介:博士論文作成マニュアルとして読まれる
内容(「BOOK」データベースより)
https://bookmeter.com/books/397576
(1)具体的なテーマを探す、(2)テーマに関する資料を探す、(3)資料を整理する、(4)収集した資料に照らして、テーマをゼロから検討し直す、(5)先行の諸考察全体に有機的な形を付与する、(6)論文を読む者が理解出来るようにすること
学術論文の技法(新訂版 2005)斉藤孝+西岡達裕
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