- byM's Bookshelf 2016 -

[パピルスが伝えた文明―ギリシア・ローマの本屋たち]

  一度読んでいたと思うが、ローマの本屋ということで、久しぶりに目次読書

「パピルスが伝えた文明 ギリシア・ローマの本屋たち 」 箕輪成男 著 2002年 出版ニュース社刊

ルネサンスの人文学者たちがギリシア・ローマの古典テキストを探し求めることに狂奔した事情というのは、 ギリシアでの書籍の材料は、自国で生産できない輸入パピルスだったこと(出版文明史上例のないケース)という。
パピルスの欠点は耐久性のなさ、情報収容力が小さい・・かさばる(紙の50倍)高価 ペトラルカがヴェローナで発掘した、キケロの書簡集[アッティクス宛書簡集] (その写本は再び散逸して伝わっていない) オクシリンコス・パピルス→Wikipedia  
ローマ街道  アッピア街道Via Appia
筆者 材料 収容力 耐久性 コスト 扱い易さ 機械的複製 読み易さ
紙が一番理想的
竹:コストもあまりかからず、耐久性もある‥かさばる(紙の500倍)
粘土板:タダ同然どこにでもある 乾燥した風土では半永久的に保存できる、複写できる‥かさばる
パピルスから羊皮紙への移行は何世紀もかけてゆっくり起こった
冊子本(羊皮紙)の方が巻子本(パピルス)より参照に便利
4世紀に始まるパピルス巻子本の凋落

 

惹句:ギリシア・ローマ時代の出版はどうだったのか。著者は? 読者は? 出版研究者の立場から歴史的断面を切り取った独自の展開で、大文明を生み出した両時代において本と出版がどう機能し、どのような制約を受けていたかを記す。  

〈箕輪成男〉1926年東京都生まれ。東京大学大学院修了。東京大学出版会を経て、現在、神奈川大学名誉教授。元・日本出版学会会長。著書に「情報としての出版」「消費としての出版」など。 

 目次読書

1 プロローグ―いまなぜ出版文明か

ギリシア・ローマに本屋があった
我々は出版について何を知っているか
[文明の装置]としての出版
民族・言語・文字

2 パピルスが伝えた文明

粘土板と竹簡
パピルス
羊皮紙(パーチメント)
パピルスから羊皮紙へ

3 著者

ヴェスヴィオ火山の噴火とプリニウス
著者はどのような人々であったか

4 作品(商品)

失われた作品たち
ヘルクラネウムの奇跡―パピルス再発見
オクシリンコス発掘物語
古代著述家の人気番付
メディア商品としての作品

5 読者

ITの寿命は五年か
人口
リテラシー・教育・読書習慣
読者のフトコロ具合

6 ギリシアの本屋

口承から文字へ
本の成立
本屋の誕生
アテナイの読書生活
本の交易と普及

7 ヘレニズム地中海世界の本屋

 地域的拡大
天下麻の如く
アレクサンドリア図書館と本屋
集積の量と内容
独創か模倣か

8 ローマの出版

 パックス・ロマーナ 出版社?アッティクス
誰でも出版者になれる話
人格権としての著作権
ビブリオマニア(蔵書狂)
本が生まれるまで
絵入り豪華本と"古典籍”
ローマの焚書坑儒
略奪本でできた図書館
ローマのゾッキ本

9 写本の経済

海舟のアルバイト
写本経済の特性―印刷は本を安くしたか?
コストと価格
プトレマイオスの夢

10 奴隷が支えた出版文明

貨幣と奴隷
ギリシア式タンス貯金の貨幣経済
八年間に百万人・カエサルの奴隷経済

11 エピローグ―出版文化と出版文明

一国内出版文明は可能か
自国語の全取替は可能か
本のない文明? 
「文明の装置―出版」の研究
古代出版の社会コスト
ギリシア・ローマの古代グローバリズム

あとがき
主な参考文献

ため息がでるほど美しい世界の図書館20選、というサイトを見ました http://sworldnews.com/world-beautiful-libraries-20/
そして、
世界のもっとも美しい大学」ボローニャ大学の図書館とローマの本屋に行こうと思うのであった・・(20170422)

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